Kiss of a shock ~涙と~
第13章 「触れたい」
健二は、万理香と直人を残してきた部屋を見上げていた。

駐車場から見える、部屋の明かりは心もとない。

だけれど、そこにいるだろうふたりの影を想像するには、十分だった。

ぎりぎり・・・と拳を握り締める音が聞こえてくる。

「健二さん・・・」

車から降りてきて立ち尽くした陣内が、小さく声をかけてきた。

追ってきたのか・・・。

ふっと微笑んで言う。

「新しい幕開けだよ。」

陣内の頬は赤く腫れ、口の中が切れているのか唇の端に傷がついている。

それに、手をはわし、続ける。

「あいつら、これからヤルのかな?」

ムラッと自分の中にどす黒い欲望がこみ上げて来るのを感じた。

「ま、ヤルよね。直人だって男だし・・・ヒーローさながら姿を現した直人に、万理香ちゃんだって堕ちてるだろうし。」

それから、陣内の腕を掴んで後部座席に乗り込んだ。

ふたりの愛が確かだっていうなら、何をされても揺るがないんだろう

それを確かめたい

そしてぶち壊してやる

絶対に幸せになんかしてやらないー

陣内の身体を無理やり開いていきながら囁く。

「あいつを苦しめるために、次は何をしてやろうかな。」

「・・・健二さん・・・」

健二はシッと小さく指を立てて、陣内の発言を制した。

服をはぎ、スカートをまくって下着の中に手を忍ばす。

そこにためらいはなく、合意など・・・求めるつもりもなかった。
< 318 / 347 >

この作品をシェア

pagetop