Kiss of a shock ~涙と~
じゃあ・・・

「直人さんは、健二くんのことを好きだったのね?」

何だか嬉しくなって、私は声を少し高く上げた。

だけど、直人さんは・・・

凍えるような冷たい顔で微笑んだ。

「大嫌いだったよ・・・。」

「え・・・?」

大嫌いだった。

生まれたばかりの純真無垢な笑顔が、その声が憎くて憎くて・・・たまらなかった。

こいつさえいなければ

母さんは父さんに捨てられずに済んだのかもしれないのに

こいつさえいなければ

父さんは俺のことを見てくれたかもしれないのに・・・

健二が・・・

健二の母親が

この2人がすべてを崩したんだ。

俺と母さんは

何も望んでなかったのに・・・


< 336 / 347 >

この作品をシェア

pagetop