Kiss of a shock ~涙と~
拒否権はどうやらなさそうだ。


万理香は、おずおずと「はい」と頷いて答えて前を行く陣内の後に続いた。


今は、何時だろうか。


外はずいぶん暮れかかり、陰った夕日が影を伸ばす。


何だろう―


というか、あれかな・・・。


若社長の言うことに従わないなんて、的なことを言われるんだろうか・・・?


健二に言われて来たんだろうか。


お昼のことが脳裏にバッと甦って、慌てて首を振った。


「どうかしたの?」

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