もえ★ぱに
「あんま、ひっつくな……」
赤信号で止まると俺はボソッと呟いた。
「え?何か言ったぁー?!」
「や…別に」
信号が青に変わり、再び走りはじめる。
スピードを上げるに連れて、胡桃の俺を掴む力が強くなる。
姉貴に帰らせるように言わねぇとな…
てゆーか姉貴、俺がコッチの学校通ってる事知ってたっけ?
まぁ、多分母さんが言ったんだろーな…
ってか、俺と二人で暮らさせるつもりなのか…?
冗談じゃねぇ。
ただでさえ子供は嫌いなのに……(可愛いとは思うけど)
とりあえず、今日は一日泊まらせて明日姉貴に電話しよう。
俺はバイクのスピードを上げた。