もう一度、あなたと
ベッドから体をあげると、すごい重かった。


手にはまだ傷がある。


そっと降りて、白衣を着た。


そして病室を出る。


それだけでも、とても疲れる…


「あ、香澄先生ー!久しぶりー」


小さい子が抱きついてくる。


たしか、私の入院患者だ。


「春樹くん、良い子にしてた?」


「うん…ケホッケホッ…」


「あらま…走った?」
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