彼は
新しい鎖
目が覚めれば、すぐそこに夏目君の寝顔が見える。
カーテンの隙間から朝日が差し込んで、鳥のさえずりが聞こえた。


「おはよう」


彼が起きないよう小声で朝の挨拶を。
こんな朝がずっと続いたら幸せだろうなと思いながらベッドを後にする。
時刻は朝の6時半。
今日は久しぶりに学校へ行かなくてはいけない。
ここ最近は忌引きを使って学校を休んでいた。
授業は憂鬱だが、久しぶりに友人に会いたい気持ちもそれなりにはあった。

準備をしようと一先ずシャワーを浴びる。
全身に熱いお湯がかかり、なんだか生き返るような心地となる。
浴室から出てバスタオルで水毛を拭った後、学校指定の制服に身を包んだ。
次にリビングへ向かうと、そこには眠そうな目を擦る夏目君の姿があった。

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