君との距離は1メートル 【完】


「あんなー、ご飯よー」


下からお母さんの呼ぶ声が聞こえたのでベッドから起き上がってリビングに向かって1階に下りた。



「はーい」

今日もまたオニギリかな?



「はい、ツナと昆布」

リビングに行ったとたんお母さんから二つおにぎりを押し付けられた。

やっぱりな。


私は二つのおにぎりを持ってまた上に上がり部屋に戻った。

また星を見ながら食べようかな…。


ガラガラっと窓を開ける。
今日は少し風が冷たくてヒンヤリしている。

ふと前の部屋を見ると、明かりがほんのにりついている。

池田くん、部屋にいるのかな。
そう思った時、池田くんの部屋に突然人影が現れた。にょきっと背の高い影は絶対池田くんだろう。

その影は次第にこっちに近づいてくるのがカーテン越しによく分かる。


いつの間にかその光景を眺めてしまっていた。
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