17歳の遺書
涙で濡れた頰にくっつく髪を取ってやる。

久しぶりに見る美帆の寝顔は、優しくて、はかなそうで、今自分が手を離したらどこかへ行ってしまうような感じがした。




『俺さ、生きててよかった。
美帆にあって恋をして、みんなにあって笑顔になって。
生きてたからできたこといっぱいできた。
後悔はないっていったら嘘だよ。
でも俺の1日は美帆で始まって美帆で終わって、ずっと喜びと幸せで包まれてた。だから、だから
俺、生きてこれて良かった。』



俺の目から涙が一筋落ちた。






ぴとっと頬に触れる手。
涙を拭う。


『泣かないで。』
と静かな病室に響く声。

『泣いてねーし。起きてたのかよ。』


『ううん。ゆうが泣いてたから。』


『だから、泣いてねーから。』


俺の強がりはすぐに美帆にばれてしまって。



『ふーん。泣いてないんだ。』


『泣いてないよ。』
と笑う。もうめっちゃバレてんじゃん。


『まぁ、ならちゃんと帰ってきて』
なぜか美帆は涙を流してた。


『絶対に生きて...帰ってきて...』


俺は震える美帆の体を抱き寄せ、
ぎゅっと抱きしめた。


『うん。分かってる。』


温もりを感じるように、美帆の想いを感じるように...


それから寄り添って2人で目を閉じた。

これだけで俺は十分幸せだった。


幸せだった.....
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