秘密な約束〜強気彼氏の悪魔な選択!?〜
「何泣いてんの?」


俺は何となく鮎川の隣にヤンキー座りをした。


「今彼氏に振られた…電話で…」



彼氏いたのかよ!でも別れたなら正司に勝算あり?

でも振られて泣くなんて意外…なんかギャルって強いイメージあったんだけど…。



「そりゃ辛いな…原因は?」



「私が…土日撮影ばっかで全然会う時間無くて…学校違うし…ヒック…」


美優は携帯を両手に握りしめたまま泣き続ける。




え〜!!!また泣いちゃったよ…。



「そんなに好きならモデル辞めれば良いんじゃね?」


鮎川は涙を拭きながら俺の顔を見ずに言う。


「…私、お父さん小さい頃死んじゃっていないから私が稼がないといけないんだよ…だから…モデルは辞めれないんだ」




なっ…何か…俺言っちゃいけない事言った?

ヤベェ…どうしよう…。




「ゴメン…」


一応謝っとこう。


「…ってか超暗いよね!初めて話す人に父親が死んでいないとか重過ぎだねッッ!気にしないで!アハハハッ」


必死にこの場を和ます鮎川がとても健気に見えたんだ。









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