SAYURI





彼女は周りの友達の声で目を覚ました。





まだ頭は完全に働いてなかった。







何となく時計に目をやると調度午前5時になった。





(1時間ぐらい寝てたのか)








彼女がそう考えてるとハッとなった。






友達が不安そうに彼女を見ていたからだ。






その瞬間一気に目が覚めた。
そして気付いた。





(弥生がいないーー!)







「弥生なんでこの時間に学校になんて・・・」






友達の一人がそう言いながら一枚の紙を渡した。






そこには弥生の字でこう書かれていた。








"ちょっと用事が出来たから学校行ってくる"







(用事・・・?こんな朝早くに)






一体この空白の1時間の間に何があったのか、彼女は混乱した。






新聞配達の音で目を覚ました友達が気付いた時にはすでに弥生の姿はなく置き手紙だけがあったらしい。







「そのあとみんなで学校や近所を捜したけど弥生は見つからないまま・・・」






「弥生さんは学校にどうして・・・」






彼女の話しを聞いた琴音は疑問をぶつけてみた。








彼女はゆっくり首を横にふり「わからないの」と力なく答えた。







琴音は彼女にお礼を言い喫茶店をあとにした。








琴音はある事を思った。







自分が学校に用事があったとしたら早朝に学校に行くだろうかと。







(絶対に行かない)








正直な所めんどくさくて後回しにするだろう。







(でも、もし・・・)








もしも大切な誰かとの用事だったとしたら・・・。








自分は行くだろう。






弥生の手紙には用事が出来たからと書かれていた。






という事は空白の1時間の間に弥生は誰かと会話したということではないだろうか。







肝心の誰かがわからない。
でも、弥生が知ってる誰かがそこに確かにいたのだろう。
< 6 / 18 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop