クールなキミとの恋模様
「わかったら、さっさとここから消え失せろ」
「…………っ」
爽のその言葉に、そこからパタパタと走り去る何人かの足音が聞こえた。
肩の力が抜けて、ストンとイスに座り込む。
いつの間にか、手には汗を握っていた。
ガラッ
爽が入って来て、あたしの目の前のイスに再び座った。
申し訳なくて、顔を上げることが出来ない。
「なんで言わなかったんだよ?」
「い、言えないよ……。爽のせいじゃないし」
元々、前から野崎さんには目を付けられていた。
爽のニセカノジョになる前からずっと。
だからこれは、爽のせいなんかじゃない。
個人的に恨まれていたなんて、そんなことを爽には知られたくなかった。