方言男子に恋をした
「…で、どこまで話は進みましたか?」


聞いていなかった私が責めるわけにもいかない。
諦めて進行状況を確認する。


「あー、とりあえずトップへの対談コーナーは変わらずなんですけど、今回から質問コーナーを設けようかと」

「質問コーナー?」


毎度恒例で表紙の次にくるトップと我ら社内課による対談コーナー。
トップメンバーは社長から各部署の部長や課長など多岐に渡り、毎月社内課の一人が対談をしていくもの。

美宇ちゃんが色々とメモがされた紙を見せてくれた。

なるほどね…確かに聞いてみたいかも。

休日は何をしてるのか、とか苦手なものは何かとか。

当たり前の質問ばかりだけど、聞く相手は普段中々関わることが出来ない人ばかり。

難しい経営の話とか新しい企画の話も大事だろうけど、当たり前でありながら一度は聞いてみたい話も必要かもしれない。


「同期に聞いたらいっぱい質問がきたんですよ」

「俺も聞いたら結構出てきましたよ」

「僕も同じく」


後輩3人が次々に言った。

私も今回の質問コーナーに関しては賛成だ。
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