厄介なkissを、きみと
「くだらない、よねぇ」
と言葉を漏らした私が、なんだかおかしくなっちゃった、と付け足してケラケラと笑っていると、翔平が、
「そんなキャラだったっけ?」
と言った。
「へ?」
「あ、いや。昔からそんなふうに無駄に笑うヤツだったっけ、と思って」
「………」
“昔から”というワードに、すかさず、
「あんたが言うな」
と、ツッコミを入れたくなった。
けど、
「まぁ、酔ってるから、ってのもあるだろうけど」
チラリと私を見た翔平が、
「そういうの、悪くない」
そう言って、フッと柔らかな表情をみせるから、なにも言えなくなってしまった。
なに、その笑顔。
突然、そんなの見せないでほしい。
なぜそう思ってしまったのか、その理由は自分でもよくわからなかった。
だから、
「あぁ、そういえば。蒼井さんの話、してたんだった」
そう言って話題を元に戻した。