厄介なkissを、きみと
右肩の重みが消えて、翔平の、ハンドルに掛けられていた右手が移動する。
これからなにが起こるというのか。
考える間もなく、私の両頬は、翔平の温もりに包まれてしまった。
「しょ、翔…、平……?」
翔平の手にゆっくりと力が加わって、私の視界が右へと移動する。
そして。
「な、に?どう…し、たの……?」
「ん?」
「だって、なんか……」
私の視界に、いとも簡単に入り込んでくるのだ。
ひどく魅力的な、その顔が。