厄介なkissを、きみと
翔平の顔が、ゆっくりと近づいてくる。
鼻先が、触れるか触れないかの距離で、
「オレも、男だってこと」
翔平の吐き出した息が、私の唇を撫でる。
先ほどの感触が思い出されて、体の奥底でジクジクとした熱が生まれる。
けれど、それに気づかないふりをした。
ちがう。そんなんじゃない。
私たちは、ただの同級生。
「……わけ、わかんない」
じわじわと、目の奥が熱くなる。
でも、泣くわけにはいかない。
だって、納得がいかないもの。
そんなの、答えになってない。
「ちゃんと、わかるように説明して。
そんなんじゃ、泣けな、」
翔平は、最後まで言わせてくれなかった。
私の唇は、私の言葉を口に含むように開かれた翔平の唇で塞がれてしまった。