厄介なkissを、きみと

手首を掴まれたまま、考える。


あとどのくらい、この状況に耐えられるだろうか。


振り上げた右手ばかりでなく、翔平の胸元においていた左手もまた、翔平によって動きを封じられてしまった。


極度の緊張からくるものなのか、吐き出せなかった怒りのせいなのか。

心臓はドクドクと激しく動き、それに比例するように息苦しさが増していく。


逃げ出したい。

でも、引くに引けない。


そう。引くに引けなかった。


「……じゃあ、教えてよ。
教えてくれたら、泣いてあげる」


私たちは、同級生。

ただの、同級生。


キスされた理由が、見つけられない。


「……なんで、したの」


教えてよ。

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