ノリで漁師やってみた
漁四日目
2011.1.21(木) 出港8日目 漁4日目 AM4:30


起きて海を見ると、やっぱり海はご機嫌斜め。



夜寝てる間から、船が大きく揺れだしていて、一時間おきに目が覚めて、少し寝不足を感じながら、仕掛けを投入しようか迷っていたところ、先に漁を開始していたにーにーとNさんの無線のやり取りが。


僕らの船は無線の感度が弱いので、雑音混じりに話を聞いていると、風が予想以上に強すぎて、仕掛けを投入しては見たけど、旗が確認できないから、回収できない、何本か行方不明、とのこと。



これを聴いた瞬間、この日の漁は終了。終日太平洋上で待機することになりました。



究極の暇な時間、再来です( ̄ロ ̄lll)



まぁ、ほとんど最初の頃の待機と同じ感じなんで割愛します。


と、今までの日常生活からかなりかけ離れた生活を過ごしていると、心境の変化というか、この生活への考え方、時間との付き合い方が大きく変わってきました。



基本的に、仕事に使う以外で体力はなるべく温存する。なので、体温が奪われる真水での入浴を最初にやめました。次に、ちょっとした空き時間はすべて睡眠へまわす。


海の状況によっては、2日ほどまともに眠れないと言うこともあるので、眠れるときは極力寝るようにしてました。


で、最大の変化は食事。



めんどくさいから、と言う理由で一日一食にしていたんですが、この頃から、予定していた日数をオーバーすることが確定。



食料は生と直結するため、余分に積み込んでいましたが、今後の長期化も想定して、一食の量も制限していくことに。


最終的に、丸一日、チーズと食パンで乗り切るような日も出てきましたが、苦にならない自分に驚きました。



極限の生活の中で、「欲」と言うものが限りなく削ぎ落とされ、無に近い状態になってくると、日の出とか星空とか真っ青な水平線を見る、と言う行為が、すごく新鮮になってきて、これが最大の娯楽になっていました。



今振り返ってみると、脳が生活をするためと言うよりは、生き残ると言うことにシフトしたんだと思います(笑)


考えてみるとほんとにサバイバルやってましたから(笑)



この日は結局漁を開始してから初めて18時間ほど眠りに落ちました。


翌朝からは波は高いものの風は弱い状態だったので、漁再開します。

続きはまた今度。
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