フェイント王子たち
「だからそれは〜」
と、堂々巡りの会話を散々繰り返した挙げ句の果て、結局、土曜日、私は一人で高橋さんの待つ不動産屋さんに行く事となった。
天気が良くて内見日和?なのはいいけど、あんなに美沙に高橋さんの事言われたので、多少なりとも意識してしまう。どんな顔して行けばいいんだろ。
「こんにちはぁ」
「いらっしゃいませ」
高橋さんじゃない男の人が一人。
「あの、今日2時から内見をお願いしてた小瀧と言いますが…」