フェイント王子たち
「あ、良かったら、どうぞ」
と、私は向かいの席を手の平で勧めてみた。
「あ、そ?」
と、川合は向かいに座った。
「じゃ、俺もコーヒー」
「かしこまりました」
ウェイトレスさんは、注文を取ると、空いたカップを下げて行った。
「それにしても、久しぶりだな」
「だって、卒業してから、1度も会ってないよね?」
「そうだな」
川合悠太(カワイ ユウタ)は、中学の同級生。1年の時と3年の時に同じクラスだった。