フェイント王子たち
「じゃ、牛乳だけでいい」
って、大吾は牛乳パックを手に取り、カップのギリギリまで牛乳を注いだ。砂糖を取りに行きかけていた私は、大吾を振り返る。
「砂糖入れなくていいの?」
「いいっ」
そう言うと、大吾はこぼれそうなコーヒーに口を近づけてズズっと啜った。
「うっ」
「ほら、無理しないで、入れなさいよ。砂糖が入るスペース出来たじゃない」
砂糖の箱を大吾に差し出す。
「………いただきます」