フェイント王子たち

あ〜、玄関に着いちゃった。あ〜、幾姉ちゃんがまだ帰ってませんようにぃ。ふぅ〜…。よしっ、いざっ。

「ただいまっ!」

「あ〜っ!アリおば〜」

勢いよく走って玄関まで来て、ガッツリ抱き着いてお出迎えしてくれた杏子ちゃんは、雅姉ちゃんの子供で6歳の姪っ子。

「杏子ちゃ〜んっ。元気だった?」

「うんっ!…あ」

ん?
杏子ちゃんは私から離れて申し訳なさそうに私を見上げる。

「どうしたの?」

「アリおばは元気じゃないのよね?」

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