【完】キミと生きた証
***


桜が咲き始めた。


まだ満開ではないけれど、青い空に桜のうすピンクが可愛い。



春のあったかい風が心地よくって・・・きっと授業中は眠くなっちゃうんだろうな。



始業式の朝、学校の敷地内を歩いてると、3階の教室から大きく手を振ってる仁奈ちゃんが居た。


「ちーちゃん!同じクラスだよー!!」


「ほんとう!?」


「うん!ふたりとも2-B!!うあっ。」


半分開けた窓からカーテンがはためいて、仁奈ちゃんが見えなくなった。


カーテンを両手で押さえると、ちょっと髪が伸びて、ボブくらいの長さになった仁奈ちゃんが顔をだす。


「待ってるねー!!」


< 203 / 478 >

この作品をシェア

pagetop