【完】キミと生きた証
「外もあったかいからいいね。」


「・・・そうだな。・・・ちっ。」


舌打ちした!


しかもこの表情・・・絶対不機嫌だ。



きっと天使君の態度が気に入らないんだ。


年上の人への言葉遣いっていうやつ?


「あ、あの、ごめんね。南高結構フランクなんだと思う・・・、上下関係とか」


「なんでちとせが謝るんだよ。」



さらに不機嫌になっちゃった!!



「えーっと、だ、代表として?」


「・・・ぷっ。なんの代表だよ。」



あ、笑った。


って思ったら、すぐに真顔に。



「ちとせ・・・あいつにちょっかいだされても・・・ついて行くなよ。」



「天使君?別に仲良くないよ?」


「・・・あいつ・・・鬱陶しい。」


「ふぅん・・。」



瞬はあたしの手のひらをぎゅっとつかんだ。



それ以上何も言わなくて・・・。



あたしたちの沈黙はしばらく続いた。



途中から手だけじゃ物足りなくなって、肩に寄りかかったら、


瞬は頭を少しこちら側へたおしてくれる。


嬉しくて、くすっと笑うと、瞬の口角も上がるんだ。


目と目合わせて、何もしゃべらない。



こんな時間が愛しい。





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