【完】キミと生きた証
「お?瞬くん、恋する乙女モードですかー?」


「悩める子羊さんですかー?」


「・・・あーうっせぇ!!やんのか?!」



がたんと立ち上がると、チョークが吹っ飛んできた。



さっとよけると教師が怒鳴る。


「こら!!武石!口げんかは座ってやれ!」




俺は椅子に座って、机を蹴っ飛ばした。



別にいらついて蹴っ飛ばしたわけじゃねえ。


なんか、蹴りたくなったんだよ。



なんなんだ、この気持ちは。



「これを機にぜひ女好きになってくれ!」


「そして寄ってきた女を俺らの方へ流してくれ!」



「たーけいしっ!たーけいしっ!」



いつの間にか、わけのわからない武石コールに教師まで便乗している。


終わりだ・・・世も末だ。






『やけど、しちゃうから・・・。』








大やけどだ。バーカ。







< 28 / 478 >

この作品をシェア

pagetop