【完】キミと生きた証
悶々とした気持ちは、勉強で昇華させる。


あー、くそ。疲れた。


昼休みに売店の前で、一馬とばったり会った。


「久々だなー。最近どーよ?」


「べつにー。おまえらは?」


「あいかわらずだよ。あいつら数少ない女子と飯食ってるけど、来るか?」


「行くと思うか?」


「・・・だよな。またきゃーきゃー言われてお前不機嫌になるもんな。なら、どっかで二人で食おうぜ。」



空き教室で暖房がんがんにつけて昼飯にすることにして、汚い机を椅子にして飯を食ってた。



「え?まじでー?もう1年たってんのにやってもねえの?」


「別にやりたくて付き合ってるわけじゃねえ。」


「いや・・そうだろうけど。普通そういう雰囲気になるだろ?」


一馬はぽかーんだ。


「一馬にはわかんねえだろうよ、価値観が違う。」


「まじかー。あんなかわいい子彼女だったら一瞬でやっちゃいてえけどな。」


「・・お前次それ言ったら殴んぞ。」


「二回目の停学はよくないぞー」


一馬は思い出したように笑った。



「・・・あの時は悪かったって。」


「怒ってねえよ。俺が悪かったんだし。」






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