【完】キミと生きた証
「ね、瞬。4月から塾に行くんだよね?」


「あぁ。出願まで手伝ってくれるところにする予定。月1で大きい模試あるけど。」


「えー、月1も?・・でもそれ、頼りになるね。」


「だろ?この前そこの塾に試験うけに行ったんだけどさ。北工から医学部って言っただけで受かった。面白そうって、道具みたいに言いやがって。」



「あはっ。でもそれなら、きっと先生もやる気になっちゃうだろうね。」


「だといいけど。」



4月になったら・・・。


あたしは何をしてるんだろう?


もう一度南高の2年生かな?


それとも、このまま入院なのかな。



それとも・・・。



「ちーとーせ。」



パチンと目の前で手を叩かれて、現実に戻ってきた。



「あ、ごめん、何だった?」


「あと数分で面会終わりだからさ。」



瞬があたしのベッドに座った。



「せっかく今日は二人だし。キスくらい・・しとこうかと思って。」



「・・・あはっ。うん。お願いします。」



あたしは目を閉じて、瞬を待つ。



瞬が唇を重ねて、大きな体があたしを抱きしめた。



瞬がゆっくり体を離すと、起こしたベッドに体が預けられる。



「もう面会時間終わりかぁ・・・さみしいなぁ。」


「明日もくるから。ちょい我慢な。」



瞬が困った顔で笑うんだ。



窓の外は真っ暗で寒そう。



あたしは瞬の首元にマフラーを巻いた。



「来てくれて・・ありがとう。」





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