私の王子様を見つけました
次の日の撮影は部屋着。


可愛い物ばかりで楽しくてたまらないけど。


どれもスケ感が半端なくて、私なら絶対に着ない物ばかりだ。


これって着る意味があるのか。


その下着をヒラヒラさせてると、いきなり頭を叩かれた。


「それは全てシルクで、一枚何万もする物だ。」


このスケスケが何万もするわけ。


そう言えば、ルミエルの下着も万単位だ。


あ、拓斗が用意してくれた私の下着もルミエルの商品なの。


凄く着心地が良い。


用意された服もルミエルだ。


給料で払うなら、給料が-になる。



「おい、又可笑しな妄想してるだろ。」



「もしかして、下着と服の代金は給料から天引きですか?」


そんな顔をしなくてもいいのに。



「今度の給料明細を見れば分かる。」



給料明細見るのが怖い。


もしかして、家賃とか光熱費も引かれるのではないのか。


あの高級マンションの家賃っていくらなのよ。


震えが止まらない。



「バカな頭で妄想するのはやめろ。撮影続行だ。」


今は仕事に集中しよう。


給料を貰ったら、あのマンションを出ていこう。


又安い家賃のアパートを探せばいいだけ。


拓斗に近づきたいのに、近づき過ぎると胸が苦しくなる。


ぐうたら生活がなつかしかった。



















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