ありがと~君に伝えたい言葉~
【side龍二】



柚希が涙を拭っている手首にはいくつか傷のあとがある。


俺は柚希を抱きしめた。


小さい体に今までどれだけのことを貯めこんできたのか、
柚希の手首の傷を、そして涙を見ているのが辛かった。


もう少し俺が早く柚希を見つけていたら…


「これからは俺が守ってやるよ」

小さく囁く。


当の本人は泣き疲れたのか寝息をたてて眠っている。

聞こえたかな…?


俺は柚希をベットへ運ぶ。

隣で寝ようか床で寝ようか悩んで床で寝ることにする。

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