ツンデレくんに出会いました。
臆病な獣
スマホが震えて、通知を知らせる。
『中出 駿哉からメッセージが届いています』
考える間もなく指が動いて、メッセージを読む。
手が震えて、手汗が噴き出して、文字入力がスムーズにいかない。
胸がこんなにざわついたのは、10年ぶり。
「久しぶりー」
居酒屋の前に立っていたスーツ姿の男に声をかけた。
男が顔を上げ、頭の上から爪先まで見られるのを自覚した。
「変わらなすぎて逆に怖い」
「どういうこと」
「褒めてるんや」
落ち着いた低めの声こそ、10年前から変わっていない。
中出 駿哉とは、大学時代に付き合っていた。
あたしがここから700km離れた地方の大学に進学し、駿哉と出会った。駿哉はそっちが地元で、卒業から10年経ち今度は駿哉が転勤であたしの地元にやってきた。
というわけで、あたしに連絡をしてきたらしい。
「駿哉こそ、あまり変わってないよ」
「そうけ」
「うん、すぐわかったし」
店に入り、カウンター席に並んで座った。
『中出 駿哉からメッセージが届いています』
考える間もなく指が動いて、メッセージを読む。
手が震えて、手汗が噴き出して、文字入力がスムーズにいかない。
胸がこんなにざわついたのは、10年ぶり。
「久しぶりー」
居酒屋の前に立っていたスーツ姿の男に声をかけた。
男が顔を上げ、頭の上から爪先まで見られるのを自覚した。
「変わらなすぎて逆に怖い」
「どういうこと」
「褒めてるんや」
落ち着いた低めの声こそ、10年前から変わっていない。
中出 駿哉とは、大学時代に付き合っていた。
あたしがここから700km離れた地方の大学に進学し、駿哉と出会った。駿哉はそっちが地元で、卒業から10年経ち今度は駿哉が転勤であたしの地元にやってきた。
というわけで、あたしに連絡をしてきたらしい。
「駿哉こそ、あまり変わってないよ」
「そうけ」
「うん、すぐわかったし」
店に入り、カウンター席に並んで座った。