ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~


「あぁ―腹減った!!」


「あっ、もう少しでできるから待ってて」


「はいよ―」


中に入って、美乃里が料理を作る姿を見とく。


何気にこの時間好きだ。


バイトで遅くてあんまり美乃里が料理をしてる姿って見れないからな。



なんか包丁で切る音とか、スープをかきまぜるかすかな音とか、そういうの全部幸せな感じがする。


まぁ、全部美乃里が奏でる音だからだろうけど。



「な、なに?」


「別に?」


俺の視線に気づいたのか、こっちを見て、怪しそうにそう尋ねてくる。



言えるかよ。


美乃里の料理してる姿に見惚れてました。なんて。



「あっ、やべっ」


「どうしたの?」


「お金おろしてくるの忘れた」


「お金?」


「あぁ、明日家賃払う日だろ。銀行に寄ってくるの忘れた」


「あ―そうだった」


美乃里も忘れてたみたいだな。



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