ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~


そんなあたしを蜜くんが驚いたように見てる。


「加央里いい加減にして!」


「なっ!なによ!自分が蜜くんみたいなかっこいい彼氏捕まえたからって調子に乗らないでよね!」


あたしに叩かれたことが相当頭にきたのか、いつも艶美に笑う加央里があたしを睨む。



「どうせ美乃里のことだから最後は蜜くんにも捨てられるわよ?」


「なっ!俺はそんなこと…」


「だからなに?」


あたしをかばおうとしてくれた蜜くんの言葉も遮った。


だってこれはあたしと加央里のケンカなんだから。


「っ!調子にのんないで!!あんたなんかどうせあたしより……」


「下だって言いたいんでしょ?」



「っ……」


ずっと気づいてた。


加央里があたしを下に見てることくらい。


「今まであたしもそう思ってた」


加央里の方が頭もいいし、人望もある。


みんな加央里を選ぶって……


「でも今は違う。確かに多くの人は加央里を選ぶかもしれない」


好きだった先輩だって、あたしの過去の友人だって……



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