ひとりじめしたい。~イジワルで甘いお隣さん~


「学校じゃないんだけど……」


「は?」


学校じゃない?


「その……バイトしたくて」


「バイト?」


「う、うん。工くんに2週間だけ誘われたんだ」



工……


それってあいつだよな……


「本屋さんでなんだけど、人が足りないみたいで。さらにインフルで休む人が出たみたいで頼まれて」


「それで美乃里は了承したわけ?」


「う、うん」


「なんで?」


「な、なんでって」


美乃里が困ったような顔をする。


まぁ、俺もイジワルな質問をした。


でも、なんとなくイライラしてたから。


「工くん、本当に困ってたし、それにちょっと買いたい……」


「別に美乃里じゃなくてもバイトなんてやる人たくさんいるだろ!?」


「っ……」


美乃里の言葉を最後まで聞くこともなく、そう言い返した。



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