Task Force-特別任務部隊-
蠢く敵部隊の陣営に。

「っっっっ!」

進藤は、見つけてはならない顔を見つけた。

ブルトザオガー隊員達と同じFN SCARを手にした谷口。

ハンドシグナルで部下のブルトザオガー達に指示を出しながら、警察署突入の準備をしている。

「野郎…」

89式小銃のトリガーにかけられた人差し指を、今すぐ引き絞りたくなる。

俺が奴を殺る。

奴を殺れば、豊田さんの苦悩は少しでも軽くなる。

どうせ友軍殺しの罪を犯した血塗られた手だ。

今更二人も三人も変わりやしない。

自分が手を汚す事で、豊田さんが救われるなら…。

「すんません三浦分隊長」

進藤は無線に向かって呟いた。

「敵指揮官を発見、これより攻撃に移ります」

『なっ?馬鹿、止せ進藤!』

三浦の制止も無視して、屋上で立ち上がって89式小銃をフルオート射撃する進藤!

同時にそれに気付いた谷口とブルトザオガー隊員達も、FN SCARのトリガーを引く!

舞い散る血飛沫。

…目前が、赤く染まる…。

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