Task Force-特別任務部隊-
「豊田はもう無理だ」

病院の屋上のヘリポートからヘリに乗り込みながら、三浦が麗華に言う。

小川、小暮、進藤、そして豊田。

小川小隊も数多くの戦線離脱者を出し、残るは三浦と麗華だけになってしまった。

歴戦の兵士、タスクフォースの中核部隊の一つ、日本最強と言っていい部隊である小川小隊でさえ、半数以上が脱落している。

過去なかった事態だ。

それだけ今回の戦闘は激しく、過酷。

「抵抗の激しいヨーロッパ戦線でも、MOABが使用されたみたい。ドイツやフランスが大打撃を受けたって」

麗華が告げる報告内容も、決して良い収穫ではない。

どこまで強大なんだ、世界統一政府軍という奴は。

「これだけの軍隊が、これまでどこに潜んでいたんだろ…」

麗華が呟く。

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