白い月~夜明け前のその空に~




陸の横で開いたままの絵本を拾い、ページの端にできてしまった折り目を直して、また陸の横に静かに置いた。




彼の寝顔を彼女は切なく見つめ、そっと部屋を出た。












この日、優月が思い出したのは、幼い頃の懐かしい日々だけではなかった。












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