佐々倉のカノジョ。


彼は、佐々倉 嵐くん。
ちょっと俺様で、でも優しくて面白い、私の彼氏です。

「えと、見えなくて、諦めたところ」

「ちびだからな」

「ひどいなぁ…」

すると、脇の下に手を差し込まれ、ひょいっと持ち上げられた。

「ひゃぁぁっ、なにしてるの、嵐くん!?」

「これで見えるだろー?」

み、見えるけどっ、は、恥ずかしいし、それにっ!


「パンツ見えちゃうよ!」

「大丈夫だ、誰もお前のイチゴパンツに興味ないから」

「そ、そんなの穿いたことないよ!もぉ!」

「ったく、ワガママだな」

そう言って、嵐くんは私を下ろすとそのまま私の手を引いて歩き出した。

「ちょ、」

「俺と同じクラスだ、黙って付いてこいよ」

わ、嵐くんと同じクラスなんだっ。

去年は違ったし、嬉しいな。

そんな感情が全部顔に出ていたらしく、
嵐くんは、

「なに笑ってんの、きも」

って言いながら、楽しそうだった。




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