佐々倉のカノジョ。
制裁 side:嵐

ケンカとツナマヨ



コンビニにて、


「私、おにぎりだけでいいよ」


ツナマヨ、とシールの貼られたおにぎりを1つだけ持っている璃乃を軽く小突く。


「ばかじゃねぇの、だから小せぇんだよ」


「えぇっ…」


俺がそう言うとあからさまにしょんぼりした顔をする璃乃。


ふは、おもしれー。


「腹減っても知らねぇからな」


「うー…」


なんて言いながら、おにぎりをもうひとつもってくる。


しかも、またツナマヨ。


もうダメ、笑いとまんねぇ…っ。


丸っきり小さい子じゃねぇか?


これから渚を潰す、なんて考えてるのに、
不思議とこの間みたいな、イライラした気持ちがない。


璃乃のおかげなのだろうか。


あの女のメールを見たときも、自分でも驚くぐらい、冷静だった。


いつもなら、携帯1つぐらいへし折ってたかもしれないのに。


まぁ、メール見たときは、璃乃が泣きそうな顔で渡してきたからってのもあるか。




けじめ、つけようかね。


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