遠くにいる君に。









「里香ちゃん、和泉くんと帰らなくていいの……?」



その日、いつものように里香ちゃんと並んで二人で歩く。






「いいの。……ていうか結菜はそんなこと気にしなくてよし!私が結菜と帰りたいだけなんだから!」






にこにこといつもの笑顔で私を見つめる里香ちゃんは、優しい。







私、里香ちゃんになにもできてないのに。





陽向の死を一緒に悲しんでくれた里香ちゃん。





私を心配してくれる里香ちゃん。





お姉ちゃんみたいに、私を優しく見守ってくれる里香ちゃん。







大好きって言葉じゃ言い表せないほど大好きな親友、里香ちゃん。








< 116 / 132 >

この作品をシェア

pagetop