大きな木
第二章
あの日、お母さんは結構遠い畑に行った。

「すぐに帰ってくるからね」

と、無理に笑顔を作っていた。

でも、お母さんは帰ってこなかった。だから私は何日もつづけて泣きました。

大きな木と一緒に泣きました。大きな 木のそばにいると、お母さんが

近くにいるみたいだったから。私はすこしずつ落ち着くことができました。

そして、私は栄養失調でした。でもなんとか生きられました。


それから何週間か経ちました。私は生きていました。だんだんと戦争が

激しくなっていくのがわかりました。でも、お母さんがいなくて何をすればいいのかわからない。その日がいつかもわかりませんでした。


空を見ました。それと同時に耳が張り裂けそうな大きな音と、大きな黒い

飛行機が来ました。
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