不機嫌なアルバトロス
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―嫌な目覚めだな。
薄暗い部屋の中、うんざりしながら目を覚ます。
片手で頭を支え、昔の記憶にひきずられそうになるのを堪えた。
「ん…奏(そう)…?」
「おはよ」
「っやだ、見てたの?ふふ」
傍らで眠る女をなんとなく見ている格好になっていたせいか、そう言われた。
別に、寝顔なんて、見てないけど。
その他の風景と変わんないんだけど。
「俺、行くね?」
心とは裏腹に、にっこりと笑って、そっとキスをすれば、目の前の女は頬を赤らめて、節目がちに俯く。
「…次、いつ会える?」
ワイシャツのボタンを閉めながら、俺はうーんとね、と考えるフリして答える。
「…また、連絡する」
背広を羽織って、支度を整え、俺は部屋を後にした。