不機嫌なアルバトロス
「え、もしかしてわかってないの?」


驚いた顔をして彼は尋ねる。


布団をぐるぐる身体に巻きながら私はこくこくと首を縦に振った。


「おー、俺って天才かなぁ。」


勝ち誇ったようにそう言うので、私は思わず首を傾げた。


「どうして、私の名前を知ってるんですか?」


そんな私に、彼はくっくっくと笑う。


「な、何がおかしいんですか?」


私は何がなんだかわからず軽いパニックになる。



「…社員証」


なおも笑いながら、彼がぼそりと告げる。


しゃいんしょう?


脳内変換が追いつきません。
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