闇を背負い生きてきた

第8

『あんた、キス好きだねー』

他人事のようにつぶやくと隼也はニコッと笑った。


なんの穢れのない擦れてない素直な笑顔で。

『朱里愛は笑わないなー』

そういえば私、笑ったりしてない。

いつからだっけ、、、

記憶から消えた思い出そうにも思い出せない。

なぜ?

、、、、まーいいや。

『確かに、、笑わないね』

また他人事みたいに言う私に隼也は、、

『生きてる?』

死んでたらこんなじゃないだろーって思いながら、、

『生きてるよ』

『あ、そう。じゃあーいいじゃん』

んー?
いいのか⁇

考えのが面倒だな。

まーいいや。

1人色々考えていたら電話が鳴った。


見ると店のママから電話だった。

はい、無視。

ケータイをマナーにして放り投た。

『出ないの⁇』

隼也に聞かれ答えようとしたら今度は隼也のケータイが鳴った。

隼也もディスプレイをみて少し考えケータイをぽいっと投げた。

『出ないの⁇』

と私が聞くと隼也は少し笑いながら、、

『出ない』

『そっか』

そっか。と答え私はこれから太い収入がなくなったけど、、とりあえず、貯金はあるとして、、どーやって暮らすかなー。

何て考えていた。

すると隼也が、、

『なー、、俺と暮らさない?』

『は?あんた養うほど余裕ない。今さっき仕事とか無くなったし』


『金は要らない、俺と一緒にいてくれねーかな。お前といたら楽しいっていうか落ち着くっていうか、、、とりあえず、いて欲しい』

『金いるでしょ。 てか人といたくない』

『じゃあ、、ペットにして』

真顔でペットにしてと頼む隼也に私はいつぶりかの笑顔になれた。

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