世界一短い恋愛小説
校内放送
大阪に住んでいる高校生になった私。



私が一緒に過ごした親が本当の親じゃなかった。



話を聞くと、本当の親は東京に住んでいるらしい。



そして、本当の親が私を返してほしいと言っているらしい。



いや、いや、いや、いや、いや。



家族、友達と別れたくない。



最近フラれてしまった私。



精神的に今、めっちゃ不安定やのに。



好きな人に4年間の片思いをしていた。



二回告白をし、二回ともフラれた。



そんな彼ともお別れ。



いや、いや!



学校の友達とも仲良くなれたのに....。



でも、行かなアカン...。



さようなら...。



別れが悲しくなるから、みんなにお別れは言わん。



家族以外、私が引っ越しすることは知らない。



最後に学校でみんなにお別れする。



もちろん、こっそり。



そんな時、校内放送が流れた。



その声は諦めかけていた大好きな彼の声。



「好き。東京行ってまうけど、いつか結婚しよな!元気でな!」



ベタやけど、好きな人からのプロポーズ。



涙がこぼれ、足は自然に放送室に。



そこには泣きながら座っている彼。



私のことフったくせに.....。



しかも、なんで引っ越しすること知ってんねん.....。



私は彼のことを抱きしめた。


東京に行ってまうけど、あんたのこと大好きやで。
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