※もしも悪魔になってしまったら
「猫じゃねぇよ。」

黒い猫が俺の頬を押し付けるのを止めた。

目の前の猫が居なくなり、視界が広がる。


まわりには、ゴシックな物で溢れている。

右を見、上を見、左を見る。


そこには黒い髪をした美少女が座っていた。

黒と白二色の袖口の大きいシャツに、ミニスカート。

ニーハイソックスまでもが真っ黒で、その姿は人形を連想させる。


「いつまで見てんの。」

少女は足を組み直してこちらを向く。


「ね、猫が人間に・・・・・・」


「なってねぇよ。」

にゃーん。

黒い猫が少女の膝に乗った。


少女は猫を一撫ですると、馬鹿にするように俺を鼻で笑い、爆弾並みの言葉を俺に投下する。


「君、死んだよ。瀧口礼央君。」


「死・・・・・・んだ。」


「そう、でも君は目覚めてしまった。さて、それは何故でしょう?」


少女が三日月の様に口を歪ませた。

「ここが、天国だから!」

「うわっ、絶対言うと思った。」







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