届かぬ声を、君に。
優花とちゃんと話をしたい。
そう思ったけど、無理だった。
優花は、学校にさえ来ていなかった。
「弘輝くん、優花って今日何で休みなの?」
私がそう聞くと、弘輝くんは黙り込んだ。
何も言わない弘輝くんの顔を覗き込んで、私はもう一度聞いた。
「弘輝くん? 今日何で優花が休んだのか、知ってる?」
「知らねぇ」
弘輝くんは、少し怒ったようにそう言うと、どこかへ行ってしまった。
弘輝くん、優花と何かあったのかな?