届かぬ声を、君に。
響也に聞いてみると、意外な答えが返ってきた。
『弘輝、大谷と別れたんだって。大谷が、弘輝のこと振ったって』
嘘………。
優花、弘輝くんのこと大好きだったのに。
まさか、別れてしまうなんて。
それに、私のことも突き放した。
何か、あるのかな。
「弘輝くん! ねぇ、優花のこと、何か知ってるんでしょ!? 教えてよ!」
何度聞いても、絶対に弘輝くんは口を割らなかった。
おかしい。
優花は、私に何か隠してる。
私は、授業をさぼることにして学校を飛び出した。