守ってダーリン!
翔くんたちに別れを告げた帰りの車内は、なんだか妙に静かだった。

市谷さんはずっと不機嫌そうな顔で、ハンドルを片手で操作している。


(結婚だとか子供のこととか・・・結構いろいろ言われちゃったもんね。)


何か話そうと思うものの、冷やかされたことを口に出すと、結婚を迫ることになりそうで。

それはなんだか気が引ける・・・と、とりあえずそれとは無関係の話を、市谷さんに振ってみる。

「あ・・・えっと、お兄さん、本当によく似ててびっくりしました。」

話しかけると、市谷さんはチラリと私に目を向けた。

「・・・だろ。よく、双子に間違えられた。」

淡々とだけれど、いつも通りの口調だったので、私はひとまずほっとする。

「1コ違いだと、そうかもしれませんね。」

「ああ。兄貴と間違えられて、女の子に平手打ちされたこともあるくらい。」

「ええっ!?」


(それは災難・・・。)


「女の子が苦手なのは、その影響もあるかもしれない。」

「里佳は違うけど」と付け加えてから、市谷さんは苦笑する。

その様子にほっとした私は、他の話題に切り替える。

「翔くんと陸くんも、かわいかったですね。」
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