守ってダーリン!
すると市谷さんは「そうだな」と不機嫌そうに返事する。

車内はまた、微妙な空気。


(あ・・・なんか、いけなかったかな?)


不安になって口をつぐむと、信号待ちで車を止めた市谷さんは、助手席の私に目を向けた。

「・・・翔に、キスされてただろ。」

「え?」


(ええっ!?)


「キスって・・・ほっぺですよ?」

「ほっぺでも。キスはキスだろ。」


(まさか・・・それで怒ってるの!?)


「翔くん、まだ5歳ですよね?」

「5歳でも。男には変わりないだろ。」


(『男』って・・・。『男の子』って感じしか、しないけど・・・。)


「すでに彼女がいるような5歳だぞ。兄貴の血もひいてるし。油断ならない。」

「で、でも・・・。その・・・ヘンな、というか、特別な感情は、さすがにないと思いますけど・・・。」

私が言うものの、市谷さんは相変わらずむっとした態度を崩さない。




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