守ってダーリン!
結局、マンションにたどり着くまで、市谷さんはずっと不機嫌な顔のままだった。

怒らせちゃったな・・・という気持ちを抱えながら、車の中で言われた、挑発するような彼の言葉を思い出す。

不安と緊張が入り混じったような想いで、ドキドキと、私は彼の後ろをついていく。

市谷さんは時折振り返っては、私に目を向けてくれるけど、その表情は、やっぱり怒ったままのようだった。

「入って。」

家の鍵を開けた彼は、玄関に入るよう私を促す。

「はい・・・じゃあ、おじゃまします。」

いつもより緊張しながら、足を一歩踏み入れる。

そのまま、靴を脱ごうとした私の腕を、後ろから市谷さんにつかまれた。

「・・・きゃっ!」

突然のことによろけた身体を、私の両腕をつかんだ彼が支える。

そしてそのまま追い込むように、市谷さんは私を壁に押し当てた。

「里佳、反省してる?」

市谷さんが、至近距離で私を見下ろす。

強引な行為と怒ったままの表情に戸惑って、私は言葉に詰まってしまう。

「・・・してないだろ。」

低く呟くと、彼は片手を伸ばして鍵をかける。

その施錠音にビクリと身体を震わせた瞬間、市谷さんは私に熱っぽく唇を重ねた。


< 215 / 330 >

この作品をシェア

pagetop