君と指切り〜桜

ホームルームに現れた先生の顔を見て想いがまた募る。


色んな事を考えているうちにホームルームは終了していて先生はもう居なかった。


ボーっとしている私の横で大樹が何か言っている?


「ナツ!?ずっと此処に居る気?」


「はっ!?何が」



「皆、着替えてる」


大樹が指差した先
後ろを見渡すと男子が着替え始めていた。


「あっ!?体育だった…リンは!?」


「リンは先にトイレに行くって言ってただろ?」


「あっ!…そうだっけ?」


ボーッとしすぎて憶えてない。


「ナツ…」


「…」


またボーッとしてしまう。


「ナツは此処で着替えるんか?」


私は慌てて体操着を持ち出し廊下に出た。


今日は寝不足のせいだろうか頭がスッキリしない。


“急がなきゃ"


それでも急ぐ気になれず
更衣室に向かいトボトボ歩いた。


今日の体育は2組と合同。
少し前を歩く柊弥を見つけた。
そっか…体育は一緒なんだった。

柊弥は、咲良ちゃんの事どう思っているのかな。





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